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えっ、そんなに昔から?私たちは動物たちに助けられてきました

動物を人間の治療に役立てようとする試みは、実はかなり古くから行われているのです。

古代ギリシア時代にさかのぼる「乗馬療法」です。これは、けがをした兵士のリハビリに行われていました。弱った脚のストレッチや平衡感覚の訓練、馬の背から伝わる上下・前後・回転運動が、脳幹を刺激し心身の機能回復に役立ったからです。近代になってからは、1952年のヘルシンキ・オリンピックで乗馬の銀メダルを獲得したハーテルという女子選手が、子ども時代にかかった小児マヒの後遺症を乗馬によって克服したケースが知られています。現在では、日本障害者乗馬協会、日本乗馬療法協会などが乗馬施設を中心にして国内30ヶ所以上で実施されています。

また、盲導犬の発祥は、紀元前100年にまでさかのぼります。盲目のドイツ王が盲導犬を所有していた事が古文書に記されており、ボンベイの壁画や13世紀の中国の絵巻物にも盲導犬に関する記述があります。

また、近代看護法の始祖で、誰もがその名を知るナイチンゲールは、1859年、ペットが病人に与える影響について「小さなペットは病人、特に長期にわたる慢性病患者にとって素晴らしい仲間になる‥動物に餌を与えたり、身の回りの世話をすることができれば、励まされるに違いない」と書いています。臨床経験豊かなナイチンゲールは、患者への癒し効果を実感として理解していたのですね。

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